国内と海外の格付機関の特徴

格付は、各格付機関が独自に付与するものであるため、格付機関によって差異が生じます。

ここでは、国内と海外の格付機関の特徴の概要を紹介しています。

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国内の格付機関について

国内の格付機関で大手なのは、日本格付研究所(通称「JCR」)と、格付投資情報センター(通称「R&I」)の2社であり、またこの2社に市場で注目される格付を提供している国内の格付機関はほぼないような状態です。(過去には、三國事務所なども長らく格付を提供していましたが、2009年を持って格付情報の提供を終了しています。)

さて、国内の格付機関ですが、主に、国内の企業や国内で発行される債券などに対して格付を行っています。それ以外にも、日本法人の海外子会社や、逆に、海外金融機関の日本法人などの格付もよく見られます。

特に、国内の企業に対しては、海外の格付機関と比べてより詳細な情報に基づき格付を付与しており、相対的な順位の感覚などは参考にしやすい部分もあります。

また、海外の格付機関が相手にしない規模である日本の中堅企業に対しても格付を付与するなど、幅広く日本企業をカバーしているところがメリットの一つです。

ただし、グローバルに見て、国内の格付機関の評価は高いとは言いきれません。もっぱら、国内で債券を発行する主体や、国内の金融機関や機関投資家が用いている状態という認識が正しいかもしれません。なお、主要な海外企業の格付も一部行ってはいますが、現状ではあまり充実しているとは言えない状態です。

海外の格付機関について

海外の格付機関で大手なのは、S&PMoody'sFitchの3社です。(このうち、S&PMoody'sの2社の方がよりメジャーであり、このホームページの海外の格付機関についてはこの2社について集計しています。)これらの格付機関はグローバルに業務を展開してることが大きな特徴です。日本国内の企業については、必ずしもカバーしている範囲が広いとは言えません

国内の格付機関と比べると、国際的に優良な企業について幅広く格付を付与しています。

格付は、相対的な信用リスクの位置づけ(ある意味、ランキングや順位と同じ意味)を表示するものなので、優良な企業や国が多くカバーされている結果、国内の格付機関の格付と比べれば、日本の大企業や日本国の格付が低く見えてしまう傾向があります。

例えば、国内の格付機関からAAAが付与されていても、海外の金融機関はAしか付与されていない企業などもよくあります。

これは海外の格付機関がより厳しい見方をしているという点も確かにありますが、海外の格付機関の方がより多くの優良な企業や国を扱っているからという面もあることを覚えておきましょう。

なお、イメージとして、海外の格付機関のAAは国内の格付機関のAAAに、海外の格付機関のAは国内の格付機関のAAに該当するといった、1段階くらいズレがあるといった認識をしていれば、概ね外れてはいないと思います。

格付が金融機関に与える影響

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